
作業と仕事の違い
多くの人は、仕事と作業を一緒に考えています。
人が成長する為には、作業ではなく仕事をしていかなくてはいけません。
そんな事に気付かせてくれた出来事がありました。
それは、あるタクシーの運転手の方との出会いでした。
その人は、タクシー歴32年のベテランで65歳の方でした。
会話や言動にとても思いやりを感じられ、イキイキと仕事をしているという表現がぴったりの方でした。
32年も同じ仕事をしていて、65歳にもなってなぜこんなにイキイキと仕事に打ち込めるのかがとても不思議でした。
タクシーの運転手さんは、お客の取り合いで競争も大変でしょうし、理不尽な客も多いだろうし、それなのに、どうしてこんなに前向きに仕事に打ち込めるのかを、聞きたくてしょうがありませんでしたが、同乗していた知人もいたので、お聞きするきっかけをなかなかつかめませんでした。
目的地も近くなってきて、このまま帰ったら後悔すると思い、運転手さんに思い切って聞きました。
それはまるで好きな人に思い切って告白するぐらいの勢いでした。
「運転手さんは30年以上も同じ仕事をしていて、嫌なお客も多いでしょうに、なぜそんなにイキイキと仕事をできるのですか?」
と私が聞くと
「私は毎日今日が運転手の初日という気持ちで仕事をしているのでマンネリにはならないのです。
初心忘るべからず、ですかな、 わっはっは………
それに、いろんな人がいますから、いちいちお客さんに腹を立てたりする事はないですよ。」
と言われました。
タクシーを降りてからも、数日間はこの運転手さんの事を考えると、すがすがしい気持ちになりました。
タクシーの運転手さんには、お客を不快な気分にさせる人、可もなく不可もなくと言う人、お客を感動させる人の3種類があると思います。
これは、タクシーの運転手さんに限らず、どの仕事においてもこの3種類に分類できると思います。
歯科医院も同じです。
帰る時に嫌な気分にする医院、可もなし不可もなしの医院、帰る時に元気をもらえる医院。
今まで私は、歯科医院は、歯を治療する場所だと思っていましたが、今回の運転手さんと接して患者様に元気を与える場所でもあるのだと思いました。
「こんなことまで気を使ってもらってありがたい……」
「この子は若いのに、こんなに頑張っているのだから、私も今日から頑張ろう……」
「ここまで丁寧に診療してもらえてうれしい……」
感動とは「自分だったらここまではできないな」という事を目にした時にわきでてくるんですね。
今回の出会いで、本当の仕事というのは、自分が成長するだけでなく、他人にも勇気と元気を与えるものではないかと気付きました。
相手を感動させない仕事は、本来、仕事ではなく作業なのではないだろうか?
毎日、本来の意味する仕事をする事は難しいかもしれないが、日々、作業ではなく仕事をする心がけが自分を成長させてくれるのではないかと気付きました。
何事も気持ちが一番大切なのです。
成長したい、尊敬されたい、人を感動させたい、そんな熱い気持ちの人が成功するのです。











