「差別化」こそが生き残るカギになる

はじめに

ダーウィンは進化論の中で、「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である。」という名言があります。

経営に関しても、時代が変わってくれば成功法則も変わってきます。
一昔前の常識が今の非常識になってしまうことは頻繁にあります。

周りと同じことを繰り返していたのでは、時代の変化に取り残されてしまいます。
時代の変化に対応していくためには、周りとは少し違う「差別化」を意識することが大切です

1、小さな積み重ねが大きな結果に導く

世の中には多くの経営の本があり、経営コンサルタントもたくさん存在します。
しかし、実際に成功できる人は、ほんの一握りです。
その理由は、多くの人は勉強したりアドバイスされて、頭では理解していても、実際に行動に移さないからなのです。多くの人は「いい話だった」で終わってしまっているのです。

今どき、これをやれば必ず、すぐに成功しますといった、ホームラン的なアドバイスをする本やセミナーは存在しません。
大切なのは、1つ1つ小さなことを積み上げていって、後で振り返ってみると、多くの実績が蓄積されているというパターンなのです。

1つ1つのことは小さな成功だったのに、振り返って集計してみたら、大きな成功に見えるということが大切なのです。
多くの人は、本やセミナーやコンサルタントから、ホームランの打ち方を教えてもらおうと考えます。
しかし、ホームランを打とうとしても、それは無理なのです。

今どき、そう簡単に周りがやっていない秘中の秘といった必殺技を見つけることは、宝くじに当るようなものですし、そういう一発逆転で成果を上げた人は、次からもホームランを狙って大振りになり、継続的な成功をしていくことは難しくなります……というか、将来的には、必ず失敗するようになっているのです。

わかりやすく言いますと、コツコツと働いて1億円貯めた人間と、宝くじで1億円当てた人間の末路は、明らかに違うのは誰にでもわかることでしょう。
1億円を貯められた人間には、1億円のお金以上に、1億円貯めたノウハウと自信、信用などがあるのです。

一方、宝くじで1億円当てたとしても、その使い方には明日に繋がるものがないのです。
ビジネスにおいても、コツコツと小さい成功を積み重ね、多くのノウハウと実績を蓄積していくことが大切な事なのです。

小さな積み重ねが大きな結果に導く

2、どこかいい歯医者知らない?

今やどこに行っても歯科医院はいっぱいあります。
都心などでは、ビル毎に歯科医院が入っているという感じです。
日本中で、年々歯科医院が増えているのに、街や電車でよく耳にするのは「ねぇ、どこかいい歯医者知らない?」という会話です。

歯科医院がこのまま増え続けても、上記のような会話は永遠になくならないでしょう。
歯医者も生き残りをかけて、一生懸命診療しているのに、何故そういう会話をされてしまうのでしょうか。
ラーメン屋や美容院なども同じです。数が増えて、そのサービス内容が良くなってきても、お客の要求レベルもそれ以上に上がってくるのです。

何十年か前の治療内容やサービス内容に比べれば、今では全然進歩していても、患者さんにとってそんなことはどうでもよくて、昔の治療とかは知ったことではないのです。
今現在の治療やサービスのレベルにおいて、最高のところを探しているのです。

一方、患者さんの中でも「いい歯医者」についての基準がハッキリしていないから、他人の評価でいいと言われているクリニックに代えようかなという気持ちが出てしまうのです。
大切なのはイメージやブランドなのです

「この地域では○×歯科医院が一番じゃない」というブランドを、いったん獲得すれば、あとは「どこかいい歯医者知らない?」と聞かれれば多くの人が「○×歯科」を紹介してくれるのです。
これからは勝ち組と負け組に2分される世の中になります。その為には、1日も早く、その地域でのトップブランドを獲得することが大切なのです。

勝ち組負け組2極化

3、近くのクリニックをライバルと思う人間はいつか負ける

私は、開業当初の赤字の大変な時期に、患者さんが少ない時から、周りの歯科医院のせいにしたり、景気が悪いからという言い訳だけはしないようにしてきました。
と言いますのも、私の尊敬する先生方から、患者さんは自然に来るものではなく、自分で作っていくものだということを、何度も何度も教えられていたので、周りの歯科医院のせいで、自分のクリニックに患者さんが来ないのではなくて、自分に力がないから患者さんが来ないのだと思っていました。

景気にしても、全ての歯科医院の売上げが悪いのならば、景気のせいにもできますが、成功している先生方は、そういう経済状況においても、かなりの売上げを上げていられたので、景気が良くないということと、自分のクリニックの経営状態とは、関係がないのだと信じていました。
バブルの時代でも、潰れる会社はあったのですから、自分の技術や経営手腕が未熟だから黒字にならないのだと自分に言い聞かせていました。

東京の南青山という土地柄、周りは歯科医院だらけですし、1、2件周りに歯科医院が増えたとしても、もともと患者数が多いわけではないですから、急に患者さんが減るということを実感しにくいということもあるかもしれませんが、今後も歯医者が増え続けることは、どうしようもない事実なのですから、それを受け入れることが大切でしょう。

よく周りの歯科医院ができると、意地悪や嫌がらせをしたり、嫌味を言うような歯科医師の話をよく耳にしますが、自分もそこで開業した当時のことを思えば、よくそんなことができるよなと、呆れてしまいます。

今後、周りに歯科医院はできるものとして対策を練っていく方が、いちいちショックを受けなくてすみますので、精神的にもいいのではないでしょうか。
そして、貴方のことをライバルと見なして、意地悪をしたり嫌味を言ってくるようなクリニックは、将来的には消えていくでしょう。

4、差別化の必要性

今まで歯科の世界では、殆どのことが周りと同じにするように動いていました。
看板しかり、求人しかり、何から何まで、周りの歯医者と同じようにしていました。
これらは、歯科医師会などで、自分勝手なことはさせないという規制があったりして、ある意味統制が取れていたのかもしれません。

それに、そんなに目立ったことをしなくても、生活に困らないだけの、充分な患者さんが来院されていたという事実もあったからだと思います。
しかし、これからは好むと好まざるにかかわらず、減少してくる患者さんを、増えつづける歯医者が奪い合う構図になってきます

そんなときに、周りの歯科医院と同じようなことをしていたのでは、患者さんは、わざわざあなたの歯科医院を選んでくれない時代なのです。
人と同じ事をしているほうが、目立って批判されることもないですし、気持ち的には安心できます。

しかし、患者さんの目にとまるためには、広告にしろ、治療にしろ、どうしても目立たないといけないのです
目立つためには、周りとは何か違うことを強調して、アピールしていくしかないのです。
その違いが、患者さんに受け入れられれば、患者さんはあなたのクリニックに来たくなってくるのです。

「差別化」こそが生き残るカギになる

5、周りがやっていないからやる

今、歯科界は暗い話題ばかりが占めています。
状況が、年々厳しくなってきているのは事実ですが、その中でも好結果を出して、いい思いをしているところも存在しています。

そういうところの特徴は、周りの歯医者と違うことをしているということです。
周りと同じことをしていたのでは、歯科医院の数が増えればどんどん目立たなくなり、売上げが下がってくるのも当然なのです。

周りと違うことと言っても、最先端の難しい治療ばかりしているわけではないのです。
一番大切なのは、経営者の考え方なのです。
経営者の中でも「周りの殆どが〇×をやっているよ」と聞いて、周りがやっていることは取り入れようと考え、「まだ周りにやっている人はあまりいないよ」と言われた時に、周りがやっていないのだったら、まだやらなくていいという考え方の人が殆どなのです。

成功している人の考え方は「周りがやっていない今だからこそやる!!」という考え方なのです。
周りがやっていることをやり始めても、全然目立ちません。
しかし周りがやっていないことをやれば、嫌が応にも目立ちます。

周りがやっていない事には「やってもダメだからやらない事」と「そのやり方に気付いていないからやらない事」の2つがあります。
そのどちらなのかを判断するのは、経営者のセンスにかかっていますが、例え、何度か失敗してもトライできる人間だけが、成功するチャンスも獲得できるのです。

何度も失敗を繰り返して習得できる技術やセンスだからこそ、周りの人は簡単に真似することができないものになるのです。
貴方が、失敗する勇気を持てるかどうかが人生を決めていくのです。
周りがやっていない事をやるのには、勇気と知恵が必要になってきます。
それらがある人間だけが、周りよりもいい思いをすることができるのです。

☆まとめ

学生時代から周りと同じことをしている方が目立たなくて楽だった。
しかし、社会人になって開業して患者さまから選んでもらうためには、周りと違う価値を提供して初めてその歯科医院の存在価値が認めてもらえます。

周りと違うことをしていくことは勇気が必要ですし、失敗も覚悟しなければいけません。
しかし、これからの時代、勇気をもって「差別化」していくことでしか生き残る道はないのですから、思い切って一歩を踏み出してください。

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